欅句会 2021.052021/05/11

 今月の欅句会は大山寺の山楽荘での吟行です。何時もの第一火曜日ではなく、第二火曜日であったため、予定が取れなかったのか、普段の句会より少ない11人でした。そのため、何時もの部屋ではなく、虚子の間でした。虚子の間で句会とは何たる贅沢であろう。10時より1時間大山寺周辺を散策しながら、季語と背景をメモしてみました。
 石畳の水路と著莪、金門の岩壁と大山三つ葉躑躅、若葉に包まれる散策道、鯉幟の飾られている山楽荘の庭、食堂から見える藤等々。それらを投句締め切りまでに五七五に纏めて5句提出。その内の3句に点が入りました。

       参道の 石の水路や 著莪の花 

 著莪と石畳は散々詠まれていたので、石の水路にしたのが新鮮だったのか、一般選で3点、更に本日の特選三句にも入れて頂きました。しかし、今回は特選の常連さんが三人もお休みだったので、嬉しさも半減な気持ちです。

       岩壁に 大山三つ葉 躑躅かな

 先生に採って頂きましたが、選評では、先生とSENさんも大山三つ葉躑躅を詠もうとしたらしい。採って頂いたのは、その努力賞といったところでしょうか。

       海底を 歩く気分や 若葉径

 大山寺と南光河原の間の散策道は道以外は若葉一色の世界で色は違えど、海に中にいる様な気になります。そう思ったのは私だけでは無かった様で、一般撰で2点頂きました。

 私が頂いたのは
  SNIさんの虚子の句碑。私も詠もうとしていただけに、先手を取られた感じで頂きました。
  HDYさんの小燕の句。散策しないで、ほぼ、山楽荘で過ごされた方でしたが、何気ない景色を詠まれたのは驚き。
  SNIさんの句心。吟行に参加するとどうも、俳句をしている人の気持ちに同感してしまします。
  DTKさんの一読して、不在投句と解る句ですが、この時期の、のんびりした蛙の姿の描写が上手い。今日の最高得点では
  SNIさんの句帳。これも吟行の様子を描いたもので、私も同じ行動をしていました。
  SNIさんの山つつじ。虚子の間の庭の様子を詠んだもので、実際一幅の絵画のような景色が窓越しに見えてました。
  HDYさんの句は山楽荘の玄関に干してある蕨の様子を詠んだものもので、ちょっと志村さんを思い出してしまいました。
何と今回は半分以上SNIさんの句を頂いてしまいました。お返しにではないでしょうが、私の著莪の句には良い選評をして頂きました。

追記:今朝の日本海俳壇に下記の句が入選していました。

       椋木誠一朗選       わいわいと 見られし二人 静かな

 奇しくも、2年前の山楽荘の吟行で詠んだ句です。SNIさんはこの句の入選を大変喜んでおられ、私の大好きな句ですとおっしゃって下さいました。女性というのは人の句でも良く覚えているものだと感心します。それとも、上達する人はそうなのかな?