欅句会 2021.032021/03/02

 今日の欅句会は久し振りの方が多く賑やかな句会となりました。今月の兼題は春の雪と暖か。春の雪は12日前、皆さん春の雪を体験され、実景の秀作が出そろい、小生の句は吹っ飛んでしまいました。私が頂いたのはURIさんの吾子の句。子供の喜ぶ姿が自身の喜びとなる様が表れてました。
 暖かは希しく今日の句会の実景を予想してたの様な句となってしまいました。

       ひさびさに 出会う笑顔や 暖かし

 それ故か、先生を含むお二方に採って頂きました。私が頂いたのはSNIさんのぽん太。松江に住んでた頃、夕食時、庭に現れる狸を思い出し採らずには居られませんでした。そして、もう一句、TAAさんの句。何気ない表現ですがリズム感が素晴らしい。

 当期雑詠で採って頂いたのは一句。

       下萌や 出番信じて バット振る

 私の散歩コースに高校の野球部のグラウンドがある。そこで目にしてる光景を詠んでみました。奇しくも先生を含む山陰米子句会に出席されてる5人の方々に採って頂きました。私が頂いた当期雑詠の句は4句。

 YSTさんの犬ふぐり。これも何気ない景色ですがリズム感が良い。YSTさんのここ一二年のの成長は目を瞠ります。
 TAAさんの雛。雛に合わせた男の子の表現が素晴らしい!
 KKTさん浅春。大学生の子を持つ現役の大学生の試験の句。その臨場感は実景でないと表せません。
 MUJさんの猫柳。見付ければ触れてみたくなる猫柳。そんな気持ちがひしひしと伝わります。


追記:今朝の日本海俳壇に下記の句が三席で入選しました。

       野田哲夫選       兎に角休みぞ建国記念の日

選評には『かっての紀元節が戦後3年目に改名されて今の祝日となった。戦中戦後を知る者にとっては、「国威発揚」の行事に満たされたこの祝日の記憶には、正直にのところ、暗かった時代の記憶は払えない。それゆえか、散文のようなこの17音にも、そんな響きが聞こだろうか。俳句の可能性を試みた一句として取り上げた』とありました。
 今年はコロナ禍で無かったが、毎年この日は祝う会と反対する会が開催される。そんな祝日は建国記念の日以外はない。しかし、大多数の国民はそんな事はどうでもいい。休みなのが嬉しいとしか思ってないのは無かろうか。
 野田先生にはこれで先月に続き2回連続特選に採って頂きました。同じ先生に続けて特選に選ばれるのは初めてです。野田先生が選者になられたのは6年前からですが、特選に選ばれるのはこれで10回目。他の先生に比べ圧倒的に多い。他の先生とは句会で互選させて頂いた事がありますが、野田先生とは一度もない。相性が良いというのか、馬が合うというのでしょうか。