欅句会 2020.12 ― 2020/12/01
12月の兼題は例年通り正月一式である。年賀状に添える一句を評価してあげようと言う先生の心遣いであるが、11月の内に正月気分に浸ったつもりで一句詠むの難しい。今年は一月の中頃から、コロナ禍が始まり、終息しないまま年を超えそうである。皆さんコロナの句でうんざりしているのですから、コロナ禍を感じさせつつ、コロナ禍でなくても通用すると思われる句を詠んでみました。
初夢や 大宴会の 無礼講
宴席に出たのは昨年の10月に在った高校の同期生会が最後だ。そろそろ、皆で酒呑んで馬鹿騒ぎしたのが恋しくなる今日この頃です。
平穏を 祈る山河や 去年今年
温暖化のせい、最近毎年の様に風水害が日本の何所かを襲っている。どうぞ、来年はコロナ禍も収まって穏やかな年であって欲しいものだと詠みましたが、本日の特選5句に採って頂きました。
季語探す 句会の庭や 小鳥来る
先月の吟行句会の食事の時、庭の低木に鶯が遊んでいるのが見えました。その時は、鶯は初春だしなぁ?と思い句が浮かばなかったのですが、後になって「小鳥来る」という季題に気付き、詠んだものです。鳥博士に採って頂きました。
迷ふれば 芦毛に賭けし 木の葉髪
一昨日、競馬のジャパンカップで、8冠馬のアーモンドアイとクラシック3冠馬のコントレイルと牝の3冠馬のデアリングタクトが競うと言う、有馬記念でもありえないような歴史的な一戦があった。競馬は6月の季題なので、競馬という言葉を使わないで競馬の句を詠んでみたくなって作った句です。そのチャレンジ精神を認めてくれたのか、今日の五句に採って頂きました。ただ、上五が文法的におかしいと他の人から指摘がありました。どう直すかは、今後の宿題としときましょう。
今日の成績は4人にしか採ってい頂けなかったのですが、特選が2句だったのが救いでした。
私が頂いたのは
YDSさんの初場所。相撲ファンの一生に一度の夢を詠まれたもので、先生も共感。
UFOさんの宝船は、誰しも見た事のある当たり前の景色を詠まれ、コロンブスの卵とはこのことと感じる句で今日の最高点と今日の五句に選出されました。
SNIさんの落葉もそれに近いが、しっとりとした詩情が加わった雰囲気を醸し出しているのが良い。
同じくSNIさんの日向ぼこ。ほのぼのとした雰囲気が伝わって来ます。
YSTさんの稲田道。頂いたのが先生と私という事は今の車社会、そういう体験があるのは我々の世代までという事か。
GRIさんの初鏡は全部で9文字。私は短い文字数の句が大好きで、その中に光景と作者の思いが伝えるのが素晴らしい。
UFOさんの護送車。えっと思わせる言葉の後に続く美しい光景。言葉の取り合わせの妙に感服。何故、先生が採らなかったのか訊きたいところです。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://ronem.asablo.jp/blog/2020/12/01/9322603/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。