丸十年 ― 2020/02/01
『朗然の徒然』という題でブログを発信し始めて今日で丸十年経ちました。記念に何か書かなくちゃと思い、筆ならぬキーボードを叩き始めました。この冬は暖冬でまだ一度も平野部で積雪を記録していません。恐らく測候所開設以来初めての出来事ではないでしょうか。早春の花の開き始めも早い様な気がします。本日撮った我が家の早春の花を紹介します。
先ずは、君紫蘭。南に面した居間の鉢植えで、ほぼ一日暖房の利いてる部屋に置いてあるせいか、毎年この頃、花を咲かせます。
我が家の水仙は川沿いの北風に吹かれるせいか、他所よりも咲く時期が遅いのですが、今年は暖冬のお蔭で、一月末には咲き始めました。
早春と言えば、蕗の薹。こちらは暖冬に限らず、毎年2月初めには顔を出します。気温ではなく、朝日の当り具合に反応しているのでしょうか?
欅句会 2020.02 ― 2020/02/04
兼題は3度目の雪。過去2回は兼題を出された後、大雪に見舞われた。そして2度とも特選を頂いた。2度ある事は3度あると言うが、さて如何に。ところが今年は記録的な暖冬で、今シーズンに入って一度も積雪が無い。異常気象なのか温暖化が進んだのか。こんな年が毎年続く様じゃ消えてしまう季語もあるのではないかと
温暖化 絶滅危惧の 雪女
と詠んだんですが、此れがまさかの先生を含む7点の高点。7点の高点は3年ぶりです。小生が頂いた雪の句はYSTさんの無心で歩く句。同様な句で樏&橇(何方もカンジキ)の句があったのですが、新潟の六日町のスキー場から宿まで雪道を歩いた記憶と重なったYSTさんの句を頂きました。
当期雑詠は昨年我家の窓越しに鶯を見た光景を
玻璃越しに 二間離れて 初音かな
と詠んだ句を二人の方に採って頂きました。
私が頂いた当期雑詠の句は6句。
HDYさんの室の花は頂いたのは私一人でしたが、散髪して貰ってる時の、眠くなる気分に同感しました。
KDHさんのかまくらはその中で呑んだら楽しいだろうなと思わせました。
KKTさんの山笑ふは私は登山靴の紐が中々結べない人の事を詠んだと思ったのですが、作者が判ればリボンの事だったかもしれない?
SNIさんの着ぶくれは相合傘との組み合わせがコミカルで楽しい。日本海俳壇の野田先生なら特選か?
NKMさんの立春は大家の奥様ならではの一句で、下々の知らない儀式があるのだなと思わせました。
KDHさんの節分は取り合わせの野球帽が効いていると思ったのですが、頂いたのは私一人。
今日は久し振りの方が4人加わり賑やかな句会でしたが、本日の特選は何故か何時もより少なく3句。えぇと思い「5句ではないですか?」と声を上げると、じゃあと言って私の最初の句を加えて頂きました。補欠繰り上げで雪の句を3回連続特選入選となりました。
追記:今朝の日本海俳壇に下記の句が入選しました。
佐藤夫雨子選 遠山の 間近く見ゆる 冬の空
山歩きで好きな季節は晩秋、俳句の季節では冬に当たる時期で他の時期では中々見れない遠山を望めるのが嬉しい。写真は出雲北山の旅伏山から見た三瓶山~大江高山~馬路高山の峰々です。
初積雪 ― 2020/02/06
雪の棚田 ― 2020/02/11
恒例行事にしている御机の雪の棚田は今年は暖冬で見られないかと思ってましたが、昨日、一昨日に大山に雪が降り、見に行くことが出来ました。
昨夜も降った様で、木の幹に雪が付着してます。何回も来てますが新雪の棚田を見るのは初めてだと思います。
茅葺の作業小屋は家内の指示に従って何時もとは異なる構図で撮ってみました。
何時もは見向きもしない景色が、枝に雪が貼り付いて見かけない光景となっています。
棚田の段々が新雪で羽二重の様です。
同じ景色でも何時も撮る青田や黄金の田とは雪の棚田は別物ですね。
追記:今朝の日本海俳壇に下記の句が入選してました。
遠藤裕子選 剣道着 より湯気立てる 寒稽古
掲句は別の句会で湯気立を季語として『道着より湯気立ち昇る朝稽古』と投句したのですが、先生に季語の意味を間違えていると指摘され、手直しして投稿したものです。私の句は下位入選でしたが、二席には欅句会の仲間が初句会で投句した句が入選していて、2ヶ月ぶりのダブル入選です。
米子の町家の庭園ツアー ― 2020/02/15
米子市が『まちなかを巡るモニターツアー』で米子の町家の庭園ツアーを募集していて、参加条件はブロガ-とあり、申し込んでみたらモニターに決定しました。非公開の町家の庭園を見せて頂くなんて滅多にないチャンスです。
見せて頂くのは米子のトップファイブに入る豪商の庭園。先ずは内町後藤家の分家のお屋敷。写真は本家の母屋。
元々は大正天皇が皇太子の頃、米子に来られた時、御付きの高官の宿泊のために造られ、後藤家長楽軒と言われた所です。庭には二股に分かれた見事な松と石灯篭が目を引きます。
離れには茶室が設けられ、高貴な人に頭を下げ差すわけには行かぬと、躙り口の無い造りとなっています。
主室の前庭は松竹梅の庭と呼ばれ、松竹梅が植えられてますが、それより目立つのは踏み石です。岩石マニアにはたまらん種類の多さです。
二件目は判屋船越家。小生が加茂川の桜を撮る時、背景に入れるのですが、中に入れる機会が巡って来るとは夢にも思いませんでした。
入って直ぐの玄関座敷。玄関座敷と言っても六畳間の広さ。中二階に神棚が祀ってあります。
庭には土間を通らなければ入れない坪庭風ですが、京の坪庭より遥かに広い庭で手入れが行き届き、このままでも充分観光施設になりそうです。手前の踏み石の大きさにびっくりです!
三軒目は本家坂口の分家の西坂口家。
過っての鰻の寝床の商店街にこんな広い開放感のある庭があるなんて想像できませんでした。また、玉竜を敷き詰めた庭を拝見するのも初めてです。
母屋から離れに行く渡り廊下も印象的です。見させて頂く価値はありますが、母屋に上がれないと見られないので、住家であるうちは観光施設には難しいかと思いました。
最後は町家ではなく、寺町の心光寺。ここの庭は事前に申し込めば拝観させてくれるそうです。
手入れが行き届いてませんが、京などで見かける鶴亀の二つの島を配した池泉式庭園で天竜寺の庭園を小さくした雰囲気です。
池の周囲は一周でき、もう少し手入れすれば寺でもありますし、充分観光施設として活用できるのではないでしょうか。
追記:2月19日の日本海新聞西部版に「よなご町家の庭園ツアー」の事が載りました。
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