欅句会 2014.092014/09/02

 兼題は花野と露。私の思い浮かぶ花野は道後山しかない。道後山の稜線に花野の縦走路があり、それは分水嶺となって、北側が山陰、南側が山陽に分かれている。

花野

       道後山 陰陽分つ 花野径

と読んで2点頂きました。私が頂いた花野の句は先生の句で、7点の高得点。流石、先生の花野の句は何時も良い。

 露の句は私のは駄目でしたが、良い句が多く4句も頂きました。一つは先生で、二つ目はUFOさん。両方ともも7点以上の高得点。露の綺羅の表現は汀子先生の句によくあり、最初先生の句かな思ってましたが、作者が判った時、意外とは感じませんでした。最後の締めが絶妙です。残り2句はYDSさんの露の玉とNYNさんの芋の露。露で4句を頂いため、泣く泣く消したのが、たぁさんの大文字とUFOさんの秋茜。秋茜を外したのは動詞が二つだったからですが、今見ると露の玉も動詞が二つ入ってました。たぁさんの大文字とSENさんの鳥海湖は作者が見え見えなので、敢えて採らなかったのですが、大文字は先生の特選句の一つに選ばれてました。

 当期雑詠で選んで頂いたのは、クルーズ客船の出航を見送った時の事を詠んだ


       客船を 見送る空に 秋の雲

で頂いたのはUFOさんお一人でしたが選評までいただきました。
 そして、もう一句は一年前の兼題で敗れたのでリベンジを試み

       星月夜 父の遺せし 双眼鏡

星の綺麗な夜は父が戦時中使っていた双眼鏡で星を眺めて、父の事を思い出します。先生を含め3点頂きました。

 兼題で4句も頂いたので当期雑詠で選べる句は2句しか残ってません。一つはGuriさんの盆の僧に付いて来た幼児を詠んだ句で、20年前の初盆の棚行に付いて来た3歳位の子坊主さんの事を思い出し、頂きました。もう一句はMSTさんのこほろぎ。旅慣れた男の句かと思ってたら、女性でした。

 
 番外で今朝の日本海俳壇に入選した句を紹介します。

       大西日 信号ながき 交差点

梅雨明け十日の暑い頃、作った句でしたが、今年はその後、天候不順で信号待ちが辛い日は少なかった。