父の戦争の句Ⅱ2011/09/02

 昭和19年春、父は少佐に昇進し、大阪の造船所で自分が艦長となる二等輸送艦104号の監理をしていた。
 戦局は米軍がサイパン島に上陸し、ここを落されると戦局は決定的に不利となるため、東條内閣は起死回生の大作戦、サイパン逆上陸作戦を計画し、大量の輸送艦を消耗品として粗製乱造したのだ。
輸送艦104号の写真はないが、同型艦の写真は下記で
http://military.sakura.ne.jp/navy/o_no101tran.htm

 この作戦が決行されると、生還の見込みは極めて少ない。で、父は母を大阪に呼び寄せた。その結果、私が生まれた。父は私に「お前は太平洋戦争のお蔭でこの世に生を受けたのだ」と言っていた。しかし、1942年以降に生まれた人で、第2次世界戦争有る無しにかかわらず、生を授かる事の出来た人は極少数ではないだろうか。
 幸か不幸かサイパン陥落が早く、作戦は中止され、父はその物資を硫黄島に運ぶ事となった。が、マリアナ海戦で連合艦隊機動部隊が壊滅し、制海権も制空権も米軍に握られている海域への輸送なのだ。
 父がその硫黄島で詠んだ句です。

     夜を白く 爆音孕む 雲の峰

 ここでの爆音は雷ではなく、敵機の近づく音ではないかと思います。

 父は数回、硫黄島への輸送を行った。母の話ではその度に、西中佐が馬に乗って出迎えてくれたと。私は数年前までは母の作り話だと思っていた。映画「硫黄島からの手紙」に西中佐が硫黄島で馬に乗っているシーンがあり、案外真実だったかも。

 9月2日、硫黄島からの帰途、二等輸送艦104号は時化にあった。粗製乱造の船は時化に耐えられず、艦首が折れ本土までの航行は不可能となった。最寄の港は父島二見湾。が、その時、父島は米軍機動部隊に空襲されていて、入港拒否された。父はそれを無視して、強行に湾内に入り、断崖絶壁の脇に停泊して、全ての対空砲火を断崖絶壁の上に向けた。
 父の読みの通り、米軍艦載機は断崖絶壁の上の方から急降下爆撃で襲い掛かってきた。後に、その時の砲手に聞いた話では「対空砲は上下に動かす人と左右に動かす人の呼吸が合わないと、撃墜など無理だが、この時は微調整で済み、後はありったけの弾丸を撃ちまくるだけだったので、何機か撃墜出来た」と言う。
 激闘の様子を父は句で以下の様に表現しています。

     撃墜機 汗拭う間に 眼にとむる
     氷慾し 我が号令の声 嗄れたり
     明け易き 星見つめつつ 戦死聞く
 
 太平洋戦争年表1944年によると「9月2日 輸送艦104号、父島二見港にて爆撃をうけ大破」とあるが、時化で破損したのが真実。また、「ジョージ・ブッシュ米海軍中尉機、父島上空で被弾・炎上、墜落」とあり、輸送艦104号が撃墜した1機がジョージ・ブッシュ元大統領の乗った飛行機だったかもしれない。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/togo/dic/data/p1944.html

晩夏の野花2011/09/04

 久し振りに台風が鳥取県を通過した。大山が記録的降水量とか。しかし、鳥取県では人的被害のニュースを聞いてないので、ほっとしてます。被害に遭われた他府県の方々には申し訳ないないですが、大神のおわす大山のお蔭ではないかと。

 その大山ですが、先週、2ヶ月振りに大神山神社奥宮に参拝しました。参道は秋の気配が忍び寄ってます。


 大神山神社の駐車場にはゲンノショウコ。白い花や

ゲンノショウコ

 赤い花。


 その先の大山寺宝物館の脇にはツルニンジン。

ツルニンジン

 大神山神社奥宮の神門付近にはジャコウソウ。名前に反して香りはありません。

ジャコウソウ

 大神山神社奥宮の裏にはソバナ。

ソバナ

 大神山神社奥宮の脇にはクサギ(臭木)。名前に反して花は良い香りがします。葉に臭みがあるそうですが、花の香りが勝って、匂いませんでした。

クサギ

 これ等の花々は無事台風を過ごせたのだろうかと、しょうもない心配をしています。

追記:6日のNHKのローカル・ニュースで大神山神社の参道が千ミリ近い雨でずたずたになってました。残念・無念。

9月の欅句会2011/09/06

 兼題は盂蘭盆会と朝顔。

 盆は我家では一番来客の多い日である。顔ぶれは変わらないが、年に一度の会話を楽しむ日となっている。

     今年また 集い語らう 盂蘭盆会

 誰も採らない。どうも、この所、最初の兼題は不作です。

 米子は小路の町と山陰歴史館の杉本館長は言う。確かに商店街の裏は幅1m弱の小路が迷路の様に入り組んでいる。そこは一寸した探検です。その奥に、旅館を見付けた時は、びっくり。小路に面しているのは裏口ではなく、玄関で他に入口はない。表の商店街がシャッター通りとなっているのに、裏にある旅館がまだ営業しているとは!

     朝顔や 小路の奥に 旅籠あり

 朝顔はその場になかったが、鉢植えの朝顔が似合いそうな雰囲気だったので、私の句では今迄で最高の6点を獲得した。

 夏のウォーキングは日差しを避けて夕方にする。そのコースより錦海で練習するボートが望める。

     夕染めの 水面滑りし ナックルフォア

 ナックルフォアはボート競技の一種なので知っている人は少ないから点は入らないと思ってたら1点入った。採ってくれた人は学生時代ボート部だったという。なろほど。

 今年は今迄で一番夏の甲子園を見た気がする。それ程、見入ってしまう熱戦・接戦が多かった。敗れて去って行く球児達を見て一句。

     球児去る アルプス席に 秋の雲

 一番点の入る句だと思っていたのだが、先生を含め3点。私の選句力が無いのかな (*_*;

 夜ふと目がさめると虫の声が聞こえる。窓を閉め忘れたかなと思って確かめると、防音のための二重窓は完全に閉まっている。それでも虫の声は聞こえて来る。

     二重窓 それでも消せぬ 虫の声

 虫の声で寝付けぬ人が採ったのか、2点頂きました。

 今回は16人で、7句選句で計12点。良かったのか悪かったのか?

 最後に、先生の朝日俳壇に入選した先月の句が話題となった。その句とは

     佐比売野(サヒメノ)の闇美しき夏の月

 佐比売野とは三瓶山の事であるが、撰者の稲畑汀子先生が佐比売野を知っていたとはと思ったら、7月に三瓶山でホトトギスの句会があったとかで、納得。
 俳句では形容詞は禁物のはずなのに、美しきと言う形容詞が使ってある。何故かと質問してみると、唯一使って良い形容詞との事。まだまだ知らぬ事多かりき!

錦海夕日2011/09/08

 米子港入口の灯台が夕日でローソク灯台になると聞き狙っているのですが、なかなか撮れません。
 昨日も寸前で雲が邪魔しました。

錦海夕日

 今日も雲が邪魔。


 しかし、今日は一昨日の句会に出した「夕染めの水面滑りしナックルフォア」の写真が撮れました。


 こちらは、ダブルスカル。


 ローソク灯台は撮れませんでしたが、雲が有る方が夕日が沈んだ後の空と湖の色は変化が有ります。




岡山県立森林公園2011/09/10

 秋の山歩きの手始めに、高校の同級生と岡山県立森林公園に行った。
 場所は岡山県苫田郡鏡野町上斎原。米子から車で約2時間の距離です。
 標高800~900mの湿原にはオタカラコウやキセルアザミなどの湿原植物が咲いていました。


オタカラコウ

 登山道を登って行くと中腹に、落差30mのもみじ滝や

もみじ滝

 6段の熊押し滝があり、30℃近い蒸し暑さを忘れます。

熊押し滝

 県境の尾根歩きでは


 蒜山三座や若杉山などが望め

蒜山遠望

 足元にはマツムシソウやサンインヒキオコシなど秋の野花が楽しませてくれました。

マツムシソウ

 しかし、何と言っても、今日の収穫のNo.1 は2年振りにアサギマダラに出会えた事です。

アサギマダラ

PS:9月12日
 もっと写真を見たい方は下記のページにアクセスしてデジブックのスライドショーを楽しんで下さい。
http://www.digibook.net/d/2e44c99fa1588cd12a8ce697c66df4fb/?viewerMode=fullWindow