4月の欅句会2011/04/05

 今回から、2期生が加わって、欅句会は14人の句会となった。(全員出席すれば19人)
 欠席者の投句もあり、70句の中から5句選ぶので、自分の句が選ばれる確立は当然低くなる。
 今月の兼題は朧と草餅。

 春の月夜に呑みに行く気分を表すに、朧の季語以外は平仮名が似合うかなと思い

     さかばへと いざないたまう 朧月

 草餅は「どんぐり村」のベンチに座り、大山を望みながら、豆茶と共に頂く。
 草餅を口に持って来る時、一瞬こういう景色となる。

     草餅に 大山載せて 道の駅

 11日の午後3時に何気なく点けたテレビの画像は目を疑う光景であった。
 それ以降、頭に浮ぶのは、映像で見る悲惨な状況ばかり。
 映像で見た光景を俳句にするのは憚られるが、それしか浮ばず、誰も採らない事を承知で、残りの3句を作った。

     陸奥の 春を引裂く 大津波

 1週間後、瓦礫の中から中学生とお婆さんが救出されたニュースは暗いニュースの中でほっとさせられた。

     救出の 肩に掛かりし 春の雪

 4月に入り、徐々に瓦礫の撤去が始まった。その後に、おそらく雑草は不死鳥のごとく生えて来ることでしょう。
 タンポポのたくましい生命力と黄色を復興のシンボルの見立てて

     片付し 瓦礫の下に 鼓草

 選評で皆さん震災を句にして良いか否か迷われた事を話された。
 そのためか、以外にも一般撰で草餅以外は全て1人か2人ではあるが、採ってくれた。
 自分でも草餅が一番出来が悪いと思っていたので、仕方が無いと思っていたところ、先生の撰に草餅と鼓草が入った。
 選評で面白い表現と言われた。俳句を見慣れた人には、在り来たりな表現では駄目と言う事か。