秋の大山吟行2010/11/02

 欅句会第3回吟行を大山寺で行なった。場所は前回と同じ大山寺宿坊の山楽荘。今回も1期生、2期生合わせての14人の句会である。出句は今回は10句。えぇー3時間で10句!?


  まず、大山寺の山門の周りを作務衣を着た女性の方が掃いておられ、

     山門の 落葉掃きたる 作務衣女(びと)

と詠んだのだが、同じ景色を 「参磴を 作務衣の娘 落葉掃く」 と詠まれた人に完全に負けている。

 すぐ傍に落葉を焚いた跡があった。落葉を焚いている場面を想像して

     山門を ベールに包む 焚き火かな

 想像句であったが、一般選で2点と選者選にも選ばれた。


 山門の傍のお地蔵さんに落葉が一枚が乗っていた。

     微笑みて 紅葉付けたる 石仏

 同様な句を詠んだ人が居たが、2点頂いた。


 大山寺橋を渡ると、紅葉の先に北壁がかすんでいた。

     雲たれて 北壁霞む 紅葉山

 が、同じ景色を詠んだ人の 「北壁の 稜線煙る 紅葉山」 に完全に負けである。


 大山寺橋より阿弥陀堂へと向ったが、冷たい風が吹き抜けていた。

     木枯らしに 耐えて千年 阿弥陀堂

 阿弥陀堂は良く見るとうっすらと紅色がかかっている。それを 「朱鷺色に 染まりし秋の 阿弥陀堂」 と詠んだ人が居て、負けたと思ったが、2点頂いた。


 阿弥陀堂から大山寺に向う径は橅の黄葉が見事で、日本庭園の趣がある。この景色を何とか句にしようと思ったのだが、思い浮かばず、数あわせで

     ブナ林 黄色に染まりし 遊歩道

としたが、何人か見事に句にされていた。言葉もなし。


 宿に帰ると、玄関で炭火が赤々と燃えていて、ホッとさせられた。

     吟行の 疲れを癒す 炭火かな


 昼食は山楽荘の秋の精進料理で、茸づくしである。

秋の茸精進料理

 この料理を見て

     目と舌を 秋でもてなす 寺料理

と詠んだ。同様な句を詠んだ人が居たが、4点頂いた。

 出句まで、後20分。残るは2句。宿坊の庭を眺め、想像を膨らまして、

     苔庭を 紅葉で散らす 山の宿

     苔むした つくばい浮ぶ 薄紅葉

 何とか、苔庭は1点頂く事が出来た。

 今回は、10句作るだけで、精一杯。吟味する暇も無い。それでも14人全員10句出句。やれば出来ると言う事か。